真備の笑顔のために

【レポート】箭田地区の動き

2020年4月2日

箭田 活動報告

箭田地区の歴史

真備の中心に位置し様々な公共機関が集まる箭田地区は、真備町を代表する人物、奈良時代の名賢「吉備真備公」の本家があった場所として知られています。

2度にわたって約20年もの間、遣唐使として唐に渡り、その後朝廷での右大臣にまで上り詰めた人物です。

「真備町」の地名は「吉備真備公」に由来しています。

 


発災からこれまでの歩み

吉備真備駅から徒歩5分の所には倉敷市真備支所や保健福祉会館などの行政機関もあり、発災当時は真備支所の駐車場が箭田本部サテライトとして活躍しました。

箭田地区では、発災前よりまちづくり推進協議会の取り組みとして、箭田小学校や陵南高校の生徒たちによって「歴史探訪」活動が行われていました。発災翌年は「防災探訪」と題して、街歩きをしながら発災時の状況を子どもたちへ伝える活動を行いました。


箭田分館では月に2~4回、「箭田防災勉強会」を開催。地域の住民だけでなく、事業所、外部支援団体、行政など様々な分野の人たちが集まり、勉強会を行っています。

発災前にも地元住民の危機感を高めようと、平成28年に小田川の堤防が決壊した場合どのくらい浸水するのかを想定したオレンジラインが駅や小学校に引かれました。

発災後、実際の浸水高はブルーラインとしてテープが貼られていますが、今後はオレンジラインと同様にきちんとペイントし整備していきたいとの事です。


また、小田川の樹林化を防ぐため、マレットゴルフを楽しみながら河川敷の草の上を踏みしめ歩く活動なども行ってきました。このような活動のおかげで、令和2年度からは国交省の河川協力団体に認定され、二万橋から箭田橋までの管理を国交省と協働で行うことになります。当面の予定としては、マレットゴルフ場を広げることですが、たくさんの人たちの「やりたいこと」を集めて、楽しみながら河川の整備に取り組んでいきたいとのことです。


地域の事業所もたくさんのイベントを作ってきました。

発災後から現在も続けられている「箭田まちコン」。お互いさまセンターとまちづくり推進協議会が協力し、1ヶ月に一度、真備公民館箭田分館の駐車場にたくさんの人たちが集まります。

これらの取り組みや地域イベントは、月に一度まちづくり推進協議会から発行される「ふれあい箭田」でみなさんに届けられています。

真備の中でも特にたけのこの産地でもある箭田地区。吉備真備駅前では第2日曜に商工会の朝市が開催され、箭田のおふくろの味「たけのこ入りの真備おこわ」が大人気。


物資支援の拠点も地域の人たちによって運営されています。

昭和61年に中国西安市に吉備真備の記念碑が立てられたことを縁に開園したまきび公園は春は桜、秋は紅葉に彩られ、箭田の人々の自慢のスポットです。園内にある「たけのこ茶屋」では現在まで地域のお母さんたちの手によって拠点が守られています。

物資の支援だけでなく、人と人が集まりコミュニティが生まれる場所にもなっています。

たけのこがグングン伸びていくように箭田の皆さんも復興に向けてこれからもグングン進んでいくことを応援しています。