【レポート】5/18(土)有井地区防災セミナー@下有井集会所
全地域薗 活動報告集いの場・サロン
末政川沿いの決壊ポイントからすぐの所にある下有井公会堂で「有井地区防災セミナー」が開催されました。
発起人は有井地区で被災されたママさん二人。去年7月の被災を受けて、当時何もできなくて、「もっと地域で自分たちで出来る事があるのではないか」という気持ちになったものの、どうやって取り組んでいったらいいのか分からない、みんなでそういう事を考える時間を作りたいとのことで、今回のセミナー開催に至りました。
発災当初から下有井サテライトの運営に携わってきた災害NPO旅商人のメンバーと一緒に、企画から準備などママさんたちと共同で行ってきました。地元民生委員の方とも打合せを行い、発災前は年代が違い顔を合せる程度で実際に話したことがなかったけれど、これを機会に人の繋がりも広がります。
当日、集まったのは11人。ママさん世代と中高年世代、また有井地区だけでなく、市場地区の被災していない方たちも集まって開催されました。
2時間講座の前半1時間は災害NGO結の前原土武さんをお呼びして
【災害支援からの学び~災害とは?防災とは?~】というテーマでお話して頂きました。
もう1時間は、年代や地域をバラバラにミックスさせた3人から4人のグループを作って、「発災当時を振り返ってみての課題」「その課題を踏まえてこれから地域でどのようなことに取り組んでいったらいいと思うか」の2点のテーマでみんなで話す時間をとりました。
「若い人よりも高齢の人の方が逃げようとせず、取り残された。」
「早く逃げて状況を見ていない人と、逃げ遅れて救出された人での心の傷の大きさが違う。」
「普段から地域でのやり取りが盛んだったところは、被災直後もお互いに助け合って食料を分け合うことが出来た。」
「もっと自分の地域のこと(ソフト面・ハード面)を自分たちで知っていくことが必要」
「今後も継続して地域のみんなで考える時間をもちたい」
など、皆さんから様々な意見がでました。
今回集まった皆さんの中にはこれまでは出会うことのなかった方々もいらっしゃり、お互いに色々な立場の人たちの情報交換のできたいい時間になれたのではないでしょうか。そして、若い世代がこのような会を計画してくれたことに、
「こんな風に若い人たちが考えてくれているなんて嬉しいね。いい地域だね。」
という声が聞かれました。
「防災」のことに取り組むにあたりやはり大切なのは、「顔と顔が見える関係」です。新しい動きの中で、これまでにはなかった交流が生まれ始めたことが、一番の成果だったかもしれませんね。